高校生の恋愛日記〜出会い〜
〜出会い〜
「俺なんか、結構性欲あるんだぜ、週に3回やってるぜ」
僕は何を言っているんだろう。だが皆様も考えて欲しい。高校生の時の会話なんてこれが全てであり、これしかないのである。ここで、「部活は」「どこ住んでるの」と聞くと、人として「つまらない」と思われてしまうため、最初のトークというのは一番大事である。
「俺は週に12回だけど」
「ん……………………………」
負けてられない。ここで負けたら、高校2年の出だしが失敗してしまう。何か面白くて、相手がびっくりするような。。。
「それも、妄想だけだぜ」
「え‥………………………………………………………………………………………
」
人生の敗北を描くとしたら、小学校の時のリレーで負けたこと、いやいやいや中学の時の部活の関東大会で負けたこと、いやこの時僕は知りました。
性欲に負けた
「お前もなかなかだぜ、初めてのトークが〇〇の話だとは」
知り合って5分、けどこれが高校生、まさしく高校生。
「ていうか知ってるか。お前担任の名前」
「あ、うん。「魚」だろ、なんで「魚」かわかんないけどみんな「魚」って呼んでるよね」
「けどセンスないなあ。「魚」って」
「俺がつけた名前なんだけど」
「……」
説明しますと「魚くん」という有名人がいますね。「ぎょぎょ」の人です。その人にもっとエラをつけた感じをイメージしてもらえればいいです。
「おい、そこの席の青リンゴとたかひろ、クラス替え当日に私の話を無視するなんていい度胸だね」
「先生、青リンゴが最初に〇〇の話ししてきたんです」
「ばか、いうな!!」
「…… 青リンゴと中村後で職員室に来なさい!!!!!!」
クラスには大爆笑が起こった。けど、その声の大体は低く、男子の声である。女子はというと、みんな下を向いている状況である。思春期の女子が〇〇の話に興味あるわけはない。
僕の「春」は終わった、青い春と書いて「青春」は終わった。これから先、彼女なんか先の先、ジジイになってもできないんじゃないかと。
「くそ、たかひろの野郎ーーーーーーーーーー!!!!!!!」